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ONLY ONE ! -きらめき人物図鑑- Vol.6  高校生で起業を実現した 大坂 巧真さん(文理コース3年)

トピックス 24.01.22

「ONLY ONE きらめき人物図鑑」第6弾は、動画編集の会社の起業を実現した大坂巧真さん(文理コース3年)です。

本校の文理コース・ベータタイプの学びの特徴の一つに「アントレプレナーシッププログラム」があります。これは「起業家精神」の育成プログラムで、単に起業家の輩出を目的にしているだけでなく、これからの不透明な世の中を生きていく高校生がどんな進路に進む場合でも、課題を発見し、解決できる創造力と思考・考え方を培うことを目的とするプログラムです。

この「アントレプレナーシッププログラム」に触発されて、なんと、高校生で起業を実現した生徒がいます!それが今回の「ONLYONE」、大坂巧真さんです。現在、起業してどんな仕事をしているのか、また起業するまでの経緯など、興味津々でお話をお聞きしました。

 

<起業して、どんな仕事をしているのですか?>

 動画編集の仕事です。クラウド送信サイトで動画編集の仕事を募集しているクライアントに連絡して、仕事を受けます。主にYouTubeの動画編集をしています。これまで実際に編集したものでは、昨年のWBCでの大谷翔平選手のプレイを解説する動画を編集しました。ゲームの解説動画をやることもあります。1~2か月の間、毎日1本ずつ納品するという仕事なんかもあります。

<1本の動画を編集するのも結構時間がかかったり、苦労もあるのでは?>

 そうですね。場合によりますが、10分間の動画を1本編集するのに3~4時間くらいかかります。やっぱり多くの人に見てもらえるようにするには、様々な工夫が必要だし、特にサムネイルは大事なので、編集に時間がかかります。より高い画質にしようと思うとそれまでもっていたPCではスペックが足りないので、何度か買い替えたりもしました。

 

<さて、ここからが本題です。なぜ起業しようと思ったのか、起業までの経緯を教えてください。>

 中学生の頃、コロナ禍ということもあってYouTubeを見る時間が結構多くて。最初はなにげなく見ているだけだったんですが、そのうちに「あれ?これ自分でもできるんじゃないかな?やってみたいな!」と思い、いろんな動画を編集するようになったんです。もともとそういうことは好きだったので、趣味みたいな感じです。

 そのうち高校生になって、文理コースの「アントレプレナーシッププログラム」で起業についていろいろ学ぶようになりました。そうすると、それまで自分の進路の選択肢に「起業」なんていうものは全くなかったのに、「そういう道もあるのか・・」と考えるようになりました。

 そして、最後の一押し背中を押してくれたイベントがあったんです。昨年、文理コースベータのクラスみんなで参加した「スタートアップベースU18」という高校生・専門学校生向けの起業体験プログラムです。ここには本物の起業家さんも来ていて、そうした方々の前で自分は動画編集の会社を起業するというアイディアをプレゼンしました。そこで「オーディエンス賞」という賞をいただいて、起業家の方から「おもしろいね!」という言葉をかけていただいて、はじめて「自分も起業家としてやれるかもしれない」と、起業を現実のものとしてとらえるようになりました。

スタートアップベースU18 でプレゼンテーションする大坂君

 

「オーディエンス賞」受賞!

 

<大学進学という選択肢もあったと思いますが、実際に起業しようと決断するには家族からの心配の声や、自分自身の葛藤もあったのでは?>

 家族は、「他の人と違う道でも、これだと思うことならやってみたら!」と応援してくれています。文理コースでの学びがなかったら、普通に大学に進学してそれから就職して・・という道をたどっていたと思いますが、高校生活の中で、勉強以外にもいろんな方向性や多様性を示してもらったので、今の自分の選択に繋がったと思います。だから3年間を振り返ると、「楽しかった!」というよりは「自分にとってすごく価値がある3年間だった!」と思います。

<では、これからの展望や目標を教えてください>

 この仕事はいろいろな意味で安定していないというデメリットがあります。それはこれから考えていかなければならないことです。でも、約1年間アルバイト的にこの仕事をしてみて、工夫していけばなんとかなるという手応えはあります。目標はもちろん会社をどんどん大きくしてたくさんの社員さんに働いてもらうこと。リモートワークももっと広げて、いろんな事情で出社できない人の受け皿にもなれればいいなと思っています。

 

様々な人やできごととの出会いがその人の進路に影響を与えるということは珍しいことではありませんが、それを大きなチャンスとしてとらえ一歩を踏み出すには創造力と行動力が必要です。高校生にして起業を実現した大坂君は、良い出会いに恵まれ、自分自身を磨くことで、その一歩を踏み出しました。高校での3年間は「自分にとってすごく価値のある3年間だった」という大坂君の言葉が何よりも印象深く心に残りました。

高校生・高専生向けの起業体験プログラムStartupBase U18」を主宰者で、東北高生たちが大変お世話になりました「株式会社まつりば」様にこの記事が掲載されております。
ぜひご覧いただき、今後も「スタートアップ」へのご声援をぜひお願いいたします😄

東北高校のStartupBase U18参加者が起業したというニュースが飛び込んできました|森真悠子 (note.com)