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スノーボードジュニア世界選手権 銀メダル!  枝松 千優(ちひろ)さん 文理コース1年(八木山中出身)

トピックス 21.04.13

入学式も無事終了し、今週はやっと新入生を含めた3学年が出そろい、校舎にはにぎやかな声が響いています。

さて、その新入生の中に、先日までロシアで行われていた「フリースタイル&スノーボードジュニア世界選手権」のビッグエア競技で見事銀メダルに輝いた選手がいます。この春、文理コースに入学した枝松 千優(ちひろ)さんです。

 

〈ビッグエア競技 銀メダル ・スロープスタイル競技 5位入賞〉

 

千優さんは、ロシアの大会から帰国後、コロナ感染防止の自主隔離を経て、10日(土)に青森で行われた全日本選手権に出場し、12日(月)本校に初登校してきました。

 

〈全日本選手権でも準優勝〉

 

 

そんな超多忙な千優さんに、日ごろの練習の様子やスノーボードにかける思いなどについて聞いてみました。

 

― 今回はロシアでのジュニア世界選手権、続く全日本選手権ともに第2位に輝くすばらしい成績でした。本当におめでとうございます。

 

〈現地ロシア・クラスノヤルスク 表彰式後〉

 

― まずはスノーボードを始めたきっかけや、その後、本格的に競技として取り組むようになった経緯などを教えてください。

 

もともとは両親が趣味でスノーボードをやっていたので、私も幼いころから一緒に連れて行ってもらっていました。最初はただ滑るだけでしたが、そのうち低いジャンプ台を跳ぶようになって、そこから徐々に本格的に競技として滑るようになりました。

 

― ジュニア世界選手権大会のビッグエア競技で第2位(銀メダル)を獲得したの時の様子を教えてください。

 

今回のビッグエア競技で、一番得点につながったのは「バックサイド720」という技です。この技は小学6年生ごろにできるようになった技ですが、今回の大会のような大きなジャンプ台でやるのは初めて。3回のジャンプの中で1回目は失敗して2回目にこの技を決めることができました。とても大きくジャンプすることができて、技を決めた時は「やった!」と思いました。

 

〈ビッグエア競技 枝松さん会心の演技〉

 

― 「ビッグエア」や「スロープスタイル」は、練習施設も限られています。日頃はどのように練習に取り組んでいるのですか。

 

シーズン中の試合以外の練習は、毎週土日に福島のスキー場に通っています。土曜日に父の車で行って練習し、その日はサービスエリアなどで車中泊。そして次の日の日曜日も練習して帰るという感じです。弟も競技をしているので、基本的には家族で一緒に行動します。そしてオフシーズンには村田にあるエアマット施設で練習しています。

 

 

― 生活の中心がすべてスノーボードという感じですね。辛いとか、投げ出したいと思うようなこともあるのでは?

 

時々、友達と思い切り遊びたいとか、時間を自由に使いたいと思うことはあります。いろいろな面で我慢しなければいけないことも多いですし。

でも、去年中学3年の時、初めてスイスで行われたナショナルチームの強化合宿に参加させてもらって、とても刺激を受けたんです。スイスの美しい景色と、世界のトップクラスの選手たちの練習を目の当たりにして、自分がこんな素晴らしい場所に立たせてもらえているのは、いろんなことを我慢したり日々積み重ねてきたものがあるからだ。自分もこの世界に入って活躍したい、と強く思うようになりました。

 

― 全日本選手権のために入学式には出られませんでしたが、今日、東北高校に初めて登校してみて、どんな印象ですか?

 

食堂があったり、自動販売機があったり、中学校とは全然違っていてなんか自由度が増した気がします。これからが楽しみになるような。

それから、1日遅れで登校した私にいろんな人がたくさん声をかけてくれて、うれしかったです。

中学校でも、スノーボード中心でしたがその中でも勉強もしっかり両立させようと思ってできる限りの努力はしてきました。高校でもそれは続けたいと思っています。

 

 

― 最後に、今後の目標を教えてください。

 

2026年にイタリアのミラノで行われる冬季オリンピックで金メダルをとることです!

 

初めての登校日で何かとあわただしい中、快く取材に答えてくれた千優さん。しっかりと将来を見据えるその姿勢はとても力強く、先日まで中学生だったとは思えないほどです。今は競技者としての階段を一段一段昇っている途中。その険しい道のりの先に、目標とするオリンピックのメダルが輝くことを願っています。